英語では「動詞の後ろにもう1つ動詞を置きたい」とき、to不定詞か動名詞のどちらかを選ぶ場面が多くあります。
その中でも、後ろに動名詞を置けず、to不定詞だけを目的語として取る動詞がいくつかあり、ここで迷ってつまずく人が多いです。
この記事では、頻出の動詞を一覧表で整理しつつ、なぜto不定詞になるのかを意味のイメージから説明します。
例外(-ingもOK、意味が変わる動詞)や、テストで狙われやすいポイントまでまとめて、今日から使える形にします。
不定詞のみを目的語にとる動詞の基本:なぜto不定詞になる?
不定詞のみを目的語にとる動詞は、「これから起こす行為」「まだ実現していない行為」と相性がいいのが特徴です。
一方、動名詞は「行為そのものを名詞化して、経験・事実・過程として扱う」イメージが強く、合わない動詞があります。
まずは“なぜそうなるのか”を押さえると、暗記量が一気に減り、英作文でも迷いにくくなります。
目的語に「不定詞節」が来るとはどういうこと?
ここで言う「目的語に不定詞を取る」とは、動詞の目的語が「to + 動詞の原形」で始まるかたまり(不定詞節)になることです。
たとえば I decided to go. の to go が、decide の目的語に当たります。
日本語だと「〜することを決めた」の「〜すること」に近く、名詞のように扱われています。
ただし英語では形が動詞っぽいので、to と動詞のセットで「目的語の役割をする」と理解すると整理しやすいです。
to不定詞が持つ基本イメージ(これから/未実現)
to不定詞は、文脈の中心が「これから向かう」「実現に向けて進む」に寄りやすい形です。
そのため、希望・予定・決意・申し出・約束など、“未来に向けた意志”を表す動詞と相性が良くなります。
たとえば hope to ~ は「(まだ起きていない)〜することを望む」、plan to ~ は「(これから)〜する予定だ」という感覚です。
この“未実現方向”の感覚がある動詞は、基本的に動名詞よりto不定詞が自然になります。
動名詞が合わない理由(経験・事実・過程のニュアンス)
動名詞(-ing)は「行為を名詞として取り扱う」ため、経験や事実、あるいは行為の過程に焦点が当たりやすいです。
そのため、enjoy doing のように「行為そのものを楽しむ」タイプの動詞と相性が良い一方で、意志決定系とは噛み合わないことがあります。
たとえば「決める」は“決めた結果としてこれから行う行為”を言いたいので、decide doing より decide to do が基本になります。
迷ったら「その行為は、すでに経験・事実として扱っているのか/これから実現する方向なのか」を問い直すと判断しやすいです。
「動詞+to不定詞」基本パターンと語順
基本形はシンプルで、動詞 + to + 動詞の原形 です。
例:want to go / plan to visit / promise to call のように、to の後ろは必ず原形になります。
このとき to は前置詞ではなく、不定詞マーカーとして働いていると捉えると混乱が減ります。
まずは語順を固定して、“1セットの型”として口から出せるようにすると、会話でも作文でもスピードが上がります。
「目的語+不定詞」との違い(want O to do)
よく混同されるのが、want to do と want O to do の違いです。
I want to go. は「私が行きたい」で、目的語は to go(不定詞)です。
I want him to go. は「彼に行ってほしい」で、目的語は him、不定詞 to go は目的語の補語(目的語の説明)に近い働きになります。
どちらも to不定詞が出ますが、文の骨格(目的語が何か)が違うので、SVOCの形で確認する癖をつけるとミスが激減します。
bare infinitive(原形不定詞)との違い(make/let/help 等)
不定詞には to を付ける形(to不定詞)と、to を付けない形(原形不定詞)があります。
原形不定詞は、make / let などの使役、see / hear などの知覚動詞、助動詞の後ろで出やすいのが特徴です。
例:She made me wait. / We saw him cross the street. のように to が消えます。
今回のテーマは「to不定詞を目的語に取る動詞」なので、原形不定詞が出る場面とは分けて覚えるのがコツです。
主語が同じか違うかで見分けるコツ
「主語が同じ行為」を言いたいとき、V to do が自然に出やすい動詞が多いです。
例:I decided to study. は、決めた人=勉強する人が同じです。
一方で「別の人に〜してほしい/〜させる」を言うと、V O to do の形が必要になることが多いです。
主語が一致しているかを確認するだけで、文型選びのミス(目的語の置き忘れなど)が減ります。
まず覚える最小セット(頻出10語)
最初から大量に暗記すると挫折しやすいので、まずは頻出10語を“固定フレーズ”で覚えるのがおすすめです。
おすすめは want / hope / plan / decide / promise / agree / refuse / offer / learn / manage です。
どれも会話・読解・テストで出現率が高く、意味も未来方向(意志・希望・計画)に寄っているので、to不定詞の感覚と噛み合います。
次の章の一覧表で例文ごと丸ごと覚えていくと、暗記ではなく“運用”に変わっていきます。
よく出る不定詞のみを目的語にとる動詞一覧(頻出&カテゴリ別)
ここからは、実際にどの動詞が「後ろにto不定詞だけを置ける(-ingは基本不可)」のかを、一覧で整理します。
まずは頻出を優先して覚え、次に意味カテゴリでまとめると、記憶が長持ちします。
最後に穴埋め練習を入れるので、見ただけで終わらず“使える知識”にしていきましょう。
頻出動詞20:まずはこの表で押さえる
次の表は、学習現場で特に出やすい「to不定詞を目的語に取りやすい動詞」を、例文つきでまとめたものです。
まずは日本語訳を細かく覚えるより、動詞+to の型で口に出せることを優先してください。
例文は短くしているので、音読→書き取り→自分の話に置き換え、の順で回すと定着が速いです。
“この20語が固まるだけ”で、英作文の迷いが目に見えて減ります。
| 動詞 | よくある意味の目安 | 型 | 例文 |
|---|---|---|---|
| want | 〜したい | want to do | I want to travel alone. |
| hope | 望む | hope to do | She hopes to pass the test. |
| plan | 計画する | plan to do | We plan to leave early. |
| decide | 決める | decide to do | He decided to quit. |
| intend | つもりだ | intend to do | I intend to improve my English. |
| promise | 約束する | promise to do | I promised to call her. |
| agree | 同意する | agree to do | They agreed to help. |
| refuse | 拒否する | refuse to do | He refused to pay. |
| offer | 申し出る | offer to do | I offered to carry the bag. |
| learn | 習得する | learn to do | She learned to swim. |
| manage | どうにか〜する | manage to do | We managed to find a seat. |
| fail | 〜できない | fail to do | He failed to notice it. |
| afford | 〜する余裕がある | afford to do | I can’t afford to buy it. |
| expect | 予期する | expect to do | I expect to finish today. |
| choose | 選ぶ | choose to do | She chose to stay. |
| arrange | 手配する | arrange to do | We arranged to meet at 10. |
| prepare | 準備する | prepare to do | Get prepared to start. |
| pretend | ふりをする | pretend to do | He pretended to sleep. |
| aim | 目指す | aim to do | We aim to reduce costs. |
| wish | 願う | wish to do | I wish to speak with you. |
意味カテゴリ別(意志・計画/希望・期待/約束・申し出/拒否・失敗)
一覧を“意味のかたまり”で整理すると、バラバラに覚えるより定着が良くなります。
特に、意志・計画・希望の動詞は、to不定詞の「これから」の感覚と直結するので、まとめて覚える価値が高いです。
逆に、拒否・失敗系は、行為が実現しない方向でも“想定していた行為”を語るため、やはりto不定詞が自然になります。
次の表を見て、あなたがよく使う場面(仕事/旅行/勉強)に置き換えて例文を作ると、記憶が固定されます。
| カテゴリ | 代表動詞 | ひとことで言うと | 例(型) |
|---|---|---|---|
| 意志・計画 | decide, plan, intend, choose, aim | 「これからやる」と決める | decide to do |
| 希望・期待 | want, hope, wish, expect | 「こうなってほしい」 | hope to do |
| 約束・申し出 | promise, agree, offer | 「やるよ」と言う | promise to do |
| 拒否・失敗 | refuse, fail | 「やらない/できなかった」 | refuse to do / fail to do |
| 達成・可能 | manage, afford | 「できた/余裕がある」 | manage to do |
前置詞や名詞とセットで出る表現(decision to, plan to, be willing to)
動詞だけでなく、名詞や形容詞とto不定詞がセットになる形も、英文では非常に多いです。
たとえば a decision to do(〜するという決定)、a plan to do(〜する計画)のように、名詞の後ろにto不定詞が続きます。
また be willing to do(進んで〜する)や be ready to do(〜する準備ができている)など、形容詞+to不定詞も頻出です。
「動詞+to」だけに絞って覚えるより、実際のコロケーションで覚えると読解も作文も一気に安定します。
| 形 | よくある意味 | 例文 |
|---|---|---|
| a decision to do | 〜する決定 | My decision to move was sudden. |
| a plan to do | 〜する計画 | We have a plan to expand. |
| be willing to do | 進んで〜する | I’m willing to help you. |
| be ready to do | 〜する準備ができている | She is ready to start. |
例文トレーニング:穴埋めで瞬発力を上げる
最後に、テストで狙われやすい“動詞の後ろ”を穴埋めで練習します。
ポイントは、訳で考えすぎず、動詞を見た瞬間に to が出るかどうかで反射することです。
まずは声に出して解き、次に紙に書き、最後に自分の文に言い換えると実戦力になります。
答え合わせのときは「なぜtoなのか」を一言で説明できるようにすると、応用が効きます。
- I decided _ study abroad this year.
- She refused _ answer the question.
- We managed _ finish on time.
- He offered _ drive me home.
- They hope _ visit Japan again.
文の形で覚える:否定・時制・疑問の作り方
動詞+to不定詞が分かっても、否定や時制が絡むと急に不安になる人が多いです。
ここでは「形の作り方」を先に固定し、例文で“よく使う型”として覚えていきます。
特に完了不定詞や受動不定詞は、英作文で差がつくポイントなので、型ごと押さえましょう。
否定形:not to do / never to do の位置
to不定詞を否定するときは、基本的に to の前 に not を置きます。
例:I decided not to go. のように、not to がワンセットです。
強い禁止や決意を表すなら never to do の形も出ますが、まずは not to の型を固めるのが先です。
「not は動詞の前」と覚えるのではなく、「not to で1かたまり」として口に出せるようにするとミスが減ります。
時制:to have done(完了不定詞)で「先に起きた」を表す
不定詞にも時制のズレを表す形があり、代表が to have + 過去分詞(完了不定詞)です。
これは「主節の動作より前に起きたこと」を不定詞側で表したいときに使います。
例:He claimed to have met her before. は「以前会った」と主張した、という“会うのが先”の関係になります。
難しく感じる場合は、「to have done = すでに〜した状態」という日本語の感覚でまず運用してOKです。
受動:to be done / to have been done の形
不定詞を受動にしたいときは to be + 過去分詞 が基本です。
例:I expect to be invited. は「招待されることを期待する」で、受け身が自然です。
さらに「すでに受け身の出来事が起きた」を表すなら to have been + 過去分詞 も使えます。
型は長いですが、まずは to be done を頻出表現として丸ごと覚えると安定します。
疑問文・間接疑問:what to do / how to do の扱い
不定詞は、疑問詞とセットで what to do(何をすべきか)のようにも使えます。
これは「疑問詞+to不定詞」が1つの名詞句として働き、目的語になれるのがポイントです。
例:I don’t know what to do. は、know の目的語が what to do になります。
会話でも作文でも頻出なので、「疑問詞+to」を見たら“名詞のかたまり”として処理する癖をつけましょう。
似ているけど要注意:動名詞も取れる動詞/意味が変わる動詞
ここまでの「不定詞のみ」を覚えたあとに落とし穴になるのが、-ingもtoも取れる動詞です。
さらに厄介なのが、形が変わると意味まで変わる動詞で、テストでも会話でもひっかけになりやすいです。
代表パターンを先に押さえておくと、“例外で崩れる”ストレスが減ります。
-ingもtoもOKで意味がほぼ同じ(start/begin/continue)
start / begin / continue などは、-ing と to不定詞のどちらも置けて意味差が小さいことが多いです。
例:It began raining. / It began to rain. のように、どちらも自然に成立します。
迷ったら、話し言葉では -ing、書き言葉では to を選ぶなど、好みや文体で選んでも大きな問題になりにくいです。
ただし試験では“どちらも正しい”ケースもあるので、選択肢問題は指示(文脈)をよく見て判断しましょう。
-ingとtoで意味が変わる(remember/forget/stop/try)
意味が変わる代表が stop で、stop doing は「〜するのをやめる」、stop to do は「〜するために立ち止まる」です。
同様に remember to do は「忘れずに〜する」、remember doing は「〜したことを覚えている」と、時間の向きが変わります。
try to do は「やろうとする(試みる)」、try doing は「試しにやってみる」で、行為への距離感が違います。
ここは暗記でOKなので、意味が変わる動詞は“セットで例文暗記”に切り替えるのが最短です。
どちらもOKだがニュアンス差(like/love/hate/prefer)
like / love / hate / prefer は、-ing と to不定詞の両方が置けることがあります。
ざっくり言うと、-ing は「行為そのもの(過程)への好み」、to は「結果や選好(この状況ではこっち)」に寄ることがあります。
例:I love cooking. は料理そのものが好き、I love to cook for friends. は(友だちのために)料理するのが好き、のように焦点が少し変わります。
細かな差にこだわりすぎるより、まずは“どちらも可能”を知り、場面に合う自然さを例文で増やしていくのが現実的です。
動名詞しか取れない動詞との対比(enjoy/avoid/finish など)
今回のテーマの反対側として、動名詞しか目的語に取れない動詞もあります。
代表は enjoy / avoid / finish / mind / recommend などで、後ろは基本的に -ing になります。
このグループを知らないと、つい enjoy to do のようなミスをしてしまうので、対比で覚えるのが効果的です。
「未来方向=to」「経験・行為そのもの=-ing」という大づかみのイメージを、例文で補強していきましょう。
ミスを減らす学習法:暗記より「型」と「意味の方向」で固める
不定詞のみを目的語にとる動詞は、丸暗記しても使う場面が作れないとすぐ忘れてしまいます。
そこでおすすめなのが、意味の方向(未来・意志)でグルーピングし、型で音読して定着させる方法です。
最後に、試験でも役立つチェックリストと、よくあるミスの直し方をまとめます。
覚え方:未来志向の意味グループでまとめる
覚えるときは、動詞を単語帳的に並べるより、意味グループで固めるほうが圧倒的に早いです。
たとえば「決める・予定・つもり」グループ(decide/plan/intend)、「希望」グループ(want/hope/wish)、「約束」グループ(promise/agree/offer)という具合です。
グループ名を日本語で付け、そこに英語動詞をぶら下げると、思い出すフックが増えます。
さらに各グループで“自分の話”の例文を3つ作ると、テストだけでなく会話にも直結します。
作文で定着:自分の予定・目標を英語で書く
to不定詞は「これから」を表しやすいので、予定・目標・決意を書く練習と相性が抜群です。
例として、旅行なら I plan to visit…、仕事なら I aim to improve…、勉強なら I decided to study… がすぐ使えます。
1日3文でいいので、同じ動詞を1週間使い回して“型”を体に入れると、迷いが消えます。
書いた文を音読し、to を落とさず言えるようにするのが仕上げです。
試験対策:ひっかけパターンとチェックリスト
英検やTOEICなどの文法問題では、「動詞の後ろは to か -ing か」が典型的な出題ポイントになります。
特に、like/stop/remember のように形で意味が変わる動詞は、選択肢の誘導が強いので要注意です。
解くときは“訳”に入る前に、「この動詞は原則どっち?」を先に判定するとスピードが上がります。
次のチェック表を、解答前の一瞬で思い出せるようにしておくと安定します。
| まず疑うべきポイント | チェック内容 | 例 |
|---|---|---|
| 不定詞のみ系 | want/hope/plan/decide/promise/refuse などなら to が基本 | decide to do |
| 動名詞のみ系 | enjoy/avoid/finish/mind/recommend などなら -ing が基本 | enjoy doing |
| どっちもOK | start/begin/continue/like などは文脈確認 | begin to do / begin doing |
| 意味が変わる | stop/remember/try は形で意味が変化 | stop doing / stop to do |
よくある誤り集と直し方(日本語発想の落とし穴)
よくあるミス1つ目は、enjoy to do のように、動名詞しか取れない動詞にtoを付けてしまうことです。
よくあるミス2つ目は、decide doing のように、決意・計画系で -ing を選んでしまうことです。
よくあるミス3つ目は、I want go のように、to を落としてしまうことで、これは慣れでほぼ解決します。
直し方はシンプルで、誤りやすい動詞ほど「動詞+to」までを1語だと思って音読し、例文を固定フレーズとして覚えることです。
まとめ
不定詞のみを目的語にとる動詞は、希望・計画・決意・約束など「これから実現する行為」と結びつきやすいのが本質です。
まずは頻出10〜20語を、動詞+to の型で例文ごと覚え、次に意味カテゴリでグルーピングすると暗記負荷が下がります。
同時に、-ingもtoもOKな動詞や、形で意味が変わる stop/remember/try を押さえると、例外で崩れません。
最後は、自分の予定や目標の英文を毎日少し書いて音読し、to を落とさず言える状態にするのが最短ルートです。

